在仙ライター生きていく日記

「きれいごと」と言われても。

トンネルを抜けるとそこは

11月8日、しぐれる時間もありましたが

基本的にはよく晴れていた仙台です。

 

皆既月食もよく見えました。撮影を試みましたが、

手持ちの機材では、いや我が腕前では到底、

美しさを残せるわけもありませんでした。

こういうことは、腕のある人たちに

任せたほうが良いのです。

 

今日は市の西部に行き、その後は

中心部に舞い戻って仕事を進めました。

 

中心部から西部に行くには、

クルマだと「仙台西道路」の長いトンネルを

抜けるのが最短経路です。

別に何度も通っている道ではあるのですが、

山岳トンネルを抜けていくだけで何となく

非日常感を覚えます。東北自動車道

仙台宮城インターに続く道だから、ということも

お出かけ気分を盛り上げるのでしょうか。

 

これは余計な話ですが、

逆方向、西のほうから中心部に出てくると、

真っ先に「ラーメン二郎」が見えます。

遠方から高速バスなどで仙台に戻ってきた時、

ああ…帰ってきたなと実感させられる光景です。

私は二郎、苦手ですが。

 

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ローカルな話を続けて恐縮です。

仙台の中心部から郊外へ続くトンネルにはもう一つ、

「北山トンネル」というのもあります。

 

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15年ほど前に開通し、泉パークタウンをはじめとする

北西部の住宅団地へとまっすぐ伸びる幹線道路ですが、

私の場合、こちらのトンネルでは非日常感や高揚感は

それほど湧きません。

前者に比べて距離が短く、中心部から来る時には

山を抜けるというよりは地下を潜る雰囲気が強い、

ということもあるのでしょうか。

 

そしてこれは本当に個人的な事情ですが、

数年前には、北山トンネルをワクワクしながら

通り抜けていた時期がありました。

トンネルを抜けた先に、

何にも代えがたいワクワクの対象が待っていて、

まさに暗闇の向こう側に光があったのですが、

今はもう、状況は一変してしまいました。

 

むしろ、今、北山トンネルを通る時には

その頃の感情を思い出さないようにしています。

沿線に何の恨みがあるわけではないのですが、

どうしてもつらくなってしまうので。

 

トンネルというのは不思議な空間です。

川端康成の「国境の長いトンネルを抜けると…」を

引用するまでもありませんが、

特に雰囲気の異なる土地どうしをつなぐトンネルは、

物語性を帯びやすいように思います。